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2013/01/11 19:32

再生医療は是か非か

本日、Yahooニュースで、
「内耳の細胞再生で難聴治療…マウス実験で成功」
という記事が目に付きました。

同記事によると(記録として残しておきたいので)、
“難聴のマウスの内耳にある細胞を再生し、聴力を回復させることに成功し、
慶応大の岡野栄之教授(生理学)らのチームが米科学誌ニューロンで10日発表する。

耳の奥にある内耳で音を電気信号に変える「有毛細胞」は、
一度死ぬと再生しないため、難聴治療の大きな障害になっている。
岡野教授らのチームは、有毛細胞を支える細胞に化合物の薬剤を投与すると、
有毛細胞に変わることを確認。
大きな音を聞かせて有毛細胞を傷つけたマウスの耳の奥にこの薬剤を注射したところ、
マウスの聴力が回復した。

加齢などによる難聴でも有毛細胞が死ぬタイプは多く、
同じ治療法が効く可能性があるという。
米スタンフォード大の大島一男講師(耳鼻咽喉科学)は
「薬剤で聴力の回復を確認した研究は初めてで、
難聴の改善に可能性を示した意義は大きい」と話している。”

とのこと。

昨年、iPS細胞の研究で山中伸弥教授がノーベル賞を受賞してから、
多くの人々が興味を持つと同時に、研究進捗状況を気にしています。

今回は、「有毛細胞」でしたが、昨年には心臓の細胞が同様に発表されていました。

これまで遺伝子に刻まれている人間の寿命は125歳、
との認識が一般的でしたが、この寿命年齢は変更されることでしょう。

しかしながら、先進諸国の高齢化とそれに伴う医療費からくる財政問題は深刻です。

人間が長生きしていくことそのものは是でありますが、
この問題は、自然の摂理に反しているように思えてなりません。

現実的に、身体の多くの部位が再生治療可能になったとき、
“見えない力”はどう答えることでしょう。
ジャンル:中山のひとりごと。
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